なんとなく、心の赴くものを選んで留学する
好きな感覚を留学にする「あなたの好きな感覚って。」
初めまして、きくです。
私は大学時代、地元四国の愛媛県で観光やまちづくりを勉強していました。
大学3年の秋、トビタテ留学Japan3期で
1年間、インドネシアへ「観光」をテーマに留学をしました。
留学では大学にほとんど通わず、
NGOのスタッフとして地域文化を活用した観光地作りに関わっていました。
今回は、好きな感覚から留学テーマを決めるということをお伝えしたいと思います。
というのも、私自身高校の時は、好きなことなんて明確になっていなかったからです。
「好きな感覚」
突然ですが、あなたは「好きな感覚って、ありますか?」
好きなことをしている時、どういう感情、感覚を感じていますか?
私は、人と話している時や、旅先で、自分の思っていた常識が覆る感覚、当たり前だと思っていたことがそうじゃないと気がつく時の心地よい驚きが好きです。
いわゆるカルチャーショックかな。
具体的には、こんなイメージ。
私は雨の日が嫌いです。
私には、初めてできた海外出身の友達がいます。
インドネシアのアニスちゃんです。
大学の海外演習で愛媛に来ていたので、私が案内を担当していました。
彼女を海沿いの地域を案内している時、突然、雨が降り始めました。
彼女は海に降り注ぐ雨をみて、綺麗だねと私に言いました。
え、と思ったけど、このあと案内どうしようとか、
雨は単純に嫌だなという先入観から離れると、
確かに、そうだなと感じました。
雨は美しい。
透き通るような初夏の雨と、雨を受け入れる海でした。
今、考えると、インドネシアではスコールというすごい強さの雨が降ります。
日本の雨は彼女からすると淑やかで美しいものだったのかもしれません。
これは初めての驚きでした。
トイレットペーパー
海外に行くと、どうしてなんだろうと思うことがよくあります。
インドネシアのトイレットペーパーを使わない文化。
もちろんトイレットペーパーを買えるお金はあるけど、使わない。
なんでだろうと思います。
もともとは、トイレは、全身の水浴びをするための部屋で、
ついでとして用を足していたという説があります。
インドネシア人口の8割を占めるイスラム教徒は1日に5度水浴びをします。
5回も水浴びをしていたらついででいいのかもしれません笑
また、水浴びをしなくても清潔にトイレができるように、
トイレに備え付ける簡易型ウォシュレットが一般家庭に普及しています。
もちろん古典的なトイレの場合、洗うようの水を貯めておく場所から左手で水をすくって汚い部分を洗うので、左手で他の人を触らない、ものを渡すときは右手で、という文化があります。
正直、留学経験の中で、不潔だと思ったのは最初の一日だけで、
体感的には日本より清潔だと思いました。
どうしてなんだろうと思うことを調べていくと背景に文化や環境の違いがあることがわかり、それを自分でも体感すると腹落ちして、なるほどこういう考え方があるのかという純粋な驚きになります。
限界集落での活動
日本で私は、大学で限界集落で地域の文化を記録に残す活動を行なっていました。
住民がいなくなると同時になくなってしまうであろう文化を、地元の方から伺って、文章や写真に残す作業です。
この活動を通して、地元の文化をもっと深く知り、
自分の地元に対するカルチャーショックを体験しました。
地元でも木をきる前に木にお酒をあげる、アニミズムが残っていました。
そして、もっとこういう地域の文化を活用した観光の可能性を知りたいと思いました。
感覚留学
個人の感覚の違いや、文化の違いに疑問を持って、調べたり体験することで、自分の見える世界が広がっていきます。
知らない文化や価値観に触れて世界の解像度を高めることが好きで、知らない文化に触れるきっかけとなるような、地域の文化を活用した観光ができる場所や仕組み作りに関わりたいと思い、留学を決めました。
インドネシアを選んだのは、世界有数の熱帯雨林のなかで自然と共に暮らしている人がいて豊かな文化が息づいていること、今、リアルタイムで観光地を作っている場所があり、日本の環境教育NGOが、住民主体のエコツアーを支援していたことがあげられます。
自分の好きな感覚を得られる状況を考えてみてください。
どういうテーマが近いでしょうか。
どんな場所が、いいでしょうか。
ネットでも、周りの大人でもどんどん聞いて調べてみてください。
私は、インドネシア留学で、日本人向けの地域の文化や自然を体験できるツアーを実施したり、旅行者受け入れのホームステイ研修の運営、看板やキャンプ場の整備などを行いました。
そして、1年間のインドネシア留学を経て、日本でもこのような地域の魅力を広げる観光を実践している株式会社で約半年のインターンを行いました。
現在は、旅行系の出版社に勤めています。
旅行に行く人のモチベーションになるような旅行WEBメディアを担当していますが、いつか、地元に戻って文化を感じてもらえるツアーや、逆に、地元にはいないような個性豊かな人が集まる場所を作って地元の人に常識が覆る体験をしてもらいたいと思っています。
自分の好きなことが見つからない人は、
なんとなく好きな感覚を大事に、
留学でやること、そして、留学先を選んでみてください。
失敗はないです。大丈夫。