留学ブログ・記録

留学の手続きなど。自分が困ったことをまとめました。

今日も村のどこかで

高校生に伝えたい留学のこと

高校生に伝えたい留学のこと

小笠原の高校生に向けて自分の留学について少しお話する機会をいただいた。

何を話すべきだろうか迷っている。

 

自分はトビタテ留学Japan3期で

インドネシアに1年間の観光留学をしていた。

 

今回の講義?では、自分の好きなことを留学するということ、がテーマだが、

選択肢が狭い地方にいると自分の好きなことがわからない、

周りの大人が示す正解を選んでしまう人の方が多いのでは?と思う。

 

自分の思っているふつうはふつうではないこと、そして

留学のメリットは上記に気づいて自由になること、

だからテーマは別に好きなことではなく、

今の時点で、何となく気になることでいいことを伝えたい。

 

かくいう私

自分は四国、愛媛県松山市で23年間過ごした。

生粋の田舎者だ。

 

田舎の狭さ、すぐに広がる噂。

買い物に行くと知り合いに必ず会う。

お母さんコミュニティーによって同級生の進路は筒抜け。

家族の期待する未来は、地元の公務員か地銀の受付。

地元で結婚して、子供を産んで、仕事をやめて、

いつの間にかおばあちゃんになる未来。

無意識の同調圧力で、少しでも目立つことをすると叩かれる。

これは当時の自分にとってふつうだった。

生まれてこのかた地元から出ていない高校生はこの社会しか知る余地がなかった。

 

親の期待に応えて進学した、地元の大学で

私は、たまたま素晴らしい先生方に出会い、

その先生方が作った真摯な留学プログラムに参加することができた。

 

その中で、外の世界とふれ、

地元のふつうが全くふつうではないことがわかった。

 

高校生のころ感じていた、なんかやばいなという言語化できない不安感から、

ここにいたら偏ってしまうという危機感へ。動き始めた。

 

トビタテ留学ジャパンの制度を利用して、1年インドネシアへ留学した。

その後、数ヶ月東京の旅行ベンチャーインターンとして働いた。 

 

地元を離れたことで、地元の変な部分がわかるようになったと同時に地元のよさも見えてくるようになり、いつの間にか、誇れるようになった。

 

自分が思っていたよりも、地元にはさらに田舎があって、そこで自然と共生して暮らしている人がいること。アミニズムが残っていたり、仕事というより生業を続けている方々がいた。地元の文化や暮らしを好きになった。

 

インターンしていた東京のベンチャーでも、地方出身であることやまちづくりや観光学を学んでいること、バイトでみかん狩りをしたことがあることが評価された。

 

東京で出会った方に紹介してもらった

愛媛の人が素敵だった、こんな人たちが愛媛にいるんだと思った。 

 

初めは嫌いだった地元を一度外に出て客観視することで、

好きになり、誇りを持てるようになった。

 

地元の公務員になること、地銀の受付が悪いといっているのではない。

安定があるし、家族のそばにいて安心させられる。地元への貢献にもなる、素晴らしい仕事だと思う。

 

一方で、東京や海外、場所にとらわれずに働くことや、やりたいことを軸に選ぶという選択肢を踏まえた上で選んだ選択のほうが、もっと自分の人生らしく、真剣にむきあえるのではないかと思う。

 

選択肢は自由だ。

 

選択肢を広げて自分を自由にして欲しい。

ひとまず、高校生なら、自分は何となくこれが好きを選んでいくと、

いつしか、正解にできる気がしている。

 

私は、結局、留学で学んだ観光に関わる旅行系出版社に勤めている。

もともと好きだったアート(クリエイティブ)も自分で作成している。

 

何が正解かわからない。

 

何が好きかわからない高校生に伝えたいことは、

今いる場所から離れて、視野を広げること。

それは、あなたの選択肢を大きくする。

 

何なら、別に海外じゃなくてもいいと思っている。

東京でも、北海道でも、四国でも、今、あなたがいるところを離れてみて欲しい。

お金がなければヒッチハイクでもいい。

それが難しいなら、学校の図書館で本を読んだり、

これまで会ったことのない人と話してみて欲しい。

 

それだけが伝えたいこと。

もっと自分を自由にしてあげて欲しい。

 

渦中にいると、とてもとても難しいけどね。きっと大丈夫。